傷ついても止まらない情熱を抱きしめて




天下統一のため、ザビー教との戦が始まろうとしていた。
初めての土地に、と蘭丸はいろんな意味で困惑していた。

「…南蛮文化、見事です。」
「無理しなくていいんだよ。。」

引きつった笑みを浮かべてザビーの居城を褒めるに、蘭丸が肩に手を置く。
こんなところでも、信長様の天下のために!と蘭丸は気合を入れなおした。

「よーし!頑張るぞ!」
「今日は私も闘いますから。一緒に頑張りましょうね」
「うん!、死ぬなよ〜?」
「勿論です!さ、行きましょうです!」

後ろの腰に装備してある小太刀二刀の存在を確認して、うん。と頷くと
蘭丸とは走り出した。それに続き「やれやれ。」と信長が攻めに行き
濃姫も続いた。

「あなたも共にザビー様を讃えましょう」

叫びながら刀を振り下ろすザビー教信者をが冷めた目で見つめ、「ふっ」
と鼻で笑った。蘭丸は容赦なく笑顔で切り倒している。

「なんか、変な人たちですね。」
「だーね。こいつらの言うザビー様ってのは相当酷い奴なんじゃない?」
「ふふっ、そうですね。」

蘭丸の言うとおり、”ザビー様”とやらは凄そうだ。はザビーを想像して一人で笑った。
と蘭丸の、”戦国最強夫婦”並みの相性のよさ、強さにザビー教信者はどんどん
倒れていった。しかも、半笑いで。「お花が…蝶が見えますー…」 なんて呟いている奴も居た。

そして、あっという間に最上階。教祖であるザビーがいた。
濃すぎるヒゲ面に、でかすぎる図体。むさ…っと思ってしまうような容姿だった。

「死んでもワタシの胸で眠れるのデース」

ザビーが両手を開いて叫んでいる。片言なのがエセ外国人のようだが、正真正銘外国人だ。
蘭丸とはザビーを見て口をあんぐりあけた。顔が引きつる。

「こ…濃いです…。」
「死んでもアイツの胸なんかじゃ眠らねぇ…死んだら、の胸で眠るんだい!」
「お、お恥かしいです蘭丸君!それに、死んだらなんていわないでください…」
「えへへ、ごめんね?」

よしよしと頭を撫でてあやすを蘭丸。
こんなところでもバカップルぶりを発揮する二人に、周りの織田軍の兵はまた始まったよ。
と困ったようにため息をついている。

「やいやいやい。蘭丸がきたからにはもう死ぬしかないよ?調子乗るんじゃねえぞ!」

が居ると言うことで、大分張り切っている蘭丸が派手な登場でザビーの前に立ちふさがる。
惜しみない拍手をは送り、「カッコいいです蘭丸くーん」と笑顔満開である。

「ここで本当の愛をシルがイイネ」

ザビーが蘭丸に向かいキャノン砲を準備しながらそう叫ぶ。
その言葉に、蘭丸の不敵な笑みが引きつった。

「…おい、おっさん。本当の愛はな!」

そういって傍らに居るを手繰り寄せ、肩を抱く。突然の事には困惑し
「らんまるくん…?」と声をかける。

「蘭丸たちにあるんだぜ?」

の唇に無理矢理接吻する。ザビーに見せ付けるように。

「んっ…」
、蘭丸の心はいつでもここにあるからね?」

唇が離れ、蘭丸が無邪気な笑顔でツンとの胸元あたりを触った。
が照れ笑いを浮かべて、コクンと頷いた。

「はい…好きです。蘭丸君。」

今度は自分からキスをプレゼントし、少し後ろへ下がる。
戦闘の邪魔になっては困る。

「…負けだヨ。ワタシの負けダヨ。」

ザビーは、と蘭丸の固い絆と愛の前に、虚しくも倒れ去った。
天晴れ、織田軍の勝利。

「信長様ー、蘭丸、やりましたよ!」
「うむ。今日の勝利は見事だった。金平糖3つだな」
「本当ですか!?わーい!わーい!!」
「よかったですね、蘭丸君。」














殆どネタです。すみません|ω・`)プッ