私はその言葉の意味を知らない




頭を撫でてくれると酷く安心するんです。心地よくて、眠たくなってきて、好きの気持ちが溢れるんです。
政宗様の大きな手。大好きです。いつまでも、いつまでも傍にいてください。
口にはできないお願い。いつでも胸に秘めています。言ってしまったら政宗様が困ってしまいますからね。

、こんなとこにいたのか」
「政宗様。ふふ、ちょっと気分転換に」

縁側でお茶を飲んでいたのですが、政宗様に見つかりました。
私の横に腰掛けられた政宗様を、改めてじっくりと見ます。着物から覗く身体は引き締まっていて、思わず
ドキッとしました。はわわ…あんなものをじっくり見ていましたら、きっと鼻血が出ます。
私の視線に気づいた政宗様が、不思議そうな顔で私を見ます。

「なんだ、?」
「なっ、なんでもないですっ!」

私は照れ隠しをするようにコテンと政宗様の肩に寄り添いました。
政宗様の手が私の腰に添えられました。

「今日のはやけに積極的だな。」
「えへへ、そうですか?」

だって、もしかしたら明日死んじゃうかもしれないんですよ。
そう思ったら…今のうちだと思ってしまうんです。
政宗様は強いんですけど、それでも心配は拭えないんです。怖いんです。あなたを失うことが…。

「女は甘えてくるほうが可愛い。Understand?」

そういって政宗様は私を押し倒しました。視界には、政宗様と、澄んだ青空と、天井。

「…。どうしてそんな暗い顔をしてるんだ??」
「そんな顔…してません。」
「何があった??」
「何もありませんよ」
「Oh,俺にうそつくのか?」
「う、うそなんて…」

ついてません。と言いかけた所で、政宗様が悲しそうな顔をしていることに気づきました。
そんな顔されては、口を噤んでしまいます。

「…怖いんですよ。政宗様が、いなくなってしまうのが…。あなたにもしものことがあったら、私は…!?」
「Honey,Sorry…俺はお前にそんな心配をかけてたのか…。」

政宗様は悲しそうな顔をしながらも、私に触れるだけの口付けを何度もしました。
何度目かに、政宗様の舌が私の口を割り、口内に侵入してきました。私は恐る恐る舌を政宗様のそれに絡めると、
政宗様はぴちゃ、ぴちゃと音が鳴るくらい激しく絡めました。

「ふぅ…んっ…」

呼吸が苦しくなり、そして身体も熱くなってきました。

政宗様は私の舌を吸うと、名残惜しそうに唇を離しました。

「ちょっと失礼するぜ。」

そういって、政宗様は私の首に顔を埋めました。そして、きつく吸い上げました。
ピリッとした痛みが迸ったと思ったら、政宗様は顔を上げてニカッと微笑まれました。

「KissMark、残しといたぜ」
「きすまーく…?」
「あとで鏡見ときな。」

政宗様は私の上から退き、元の姿勢に戻られました。私も元の姿勢に戻ると、沈黙が流れました。
この沈黙さえも、心地よいのです。一緒に居られる幸せ…。それを感じるのです。
政宗様は私の手をぎゅ、と握られました。政宗様の熱を感じます…。それだけで、私の心は高鳴ります。

、俺はお前を残して死なねえよ。…Maybe」
「めい…びー?」
「なんでもねえ。団子でも食おうぜ!」
「はい!」

異国の言葉、私は知りません。ですが、嬉しかったです。
できることなら、死すら共にしたいです。あなたが死ぬときが、私の死ぬとき。そうだったら、来世でも
出会える事が出来ると思うのです。願わくば、最後の最期まであなたと共にいたい、そう思うのです。